黒染め後のカラーをブリーチなしで明るくする方法と美容院での頼み方とは?

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黒染めした後、髪の色を明るくしようと思ってもなかなか明るくしにくいんですよね。

できればブリーチは使わず普通のカラー剤で明るく染めたい。

でもどうやって美容師に言っていいのか分からないですよね。

実はライトナーを使えばきれいに明るくできます。

そこで今回は美容室に行った時にブリーチなしで明るいヘアカラーをオーダーする方法について、美容師の視点から紹介していきましょう。

今まで数々の黒染めを明るくしてきたので最善の方法を紹介していきたいと思います

美容院ではどんな頼み方がいいのか、髪の正しい知識もしっかり確認して素敵なヘアスタイルを楽しんでいきましょう。

目次

ブリーチなしでベージュブラウンにはできるのか?

結論から言うとできる髪とできない髪があります。

今回はお客様から黒染め後の髪をブリーチなしで明るくしたい!

かなり前に黒染めをしたから大丈夫でしょう

というオーダーがあったので記事にしてみました。

お客様は大学を卒業後、周りの先輩たちをみるとみんな自由に染めているので自分も明るくしたいという事でした。

ですがかなり前に黒染めをして髪が暗くなっていたので、今回は難しいかもとお伝えしました。

髪の毛を黒染めしていると色が入らず、明るくしても赤味が出て赤茶色になっしまうのです。

染まった後はオレンジに近いような色で、透明感のあるベージュ系の色とは正反対の色になります。

黒染め後は明るくしにくく、黒染めの色素をとるのも時間がかかります。

お客様は透明感のあるベージュブラウンにしたいと思っているので、明るくすると希望とは全く違った色になってしまう。

でもお客様は「黒染めは結構前に染めたからもう抜けているだろう」と勘違いしています。

大事なのはカウンセリング

こういったことは美容室でよく起こるのです。

ここで食い違っているのは

  • お客様は黒染めがもう抜けたと思っていて明るくなると思っている
  • 美容師は髪を明るくすると赤くなると思っている
  • 美容師とお客様の言葉の定義が食い違っていてイメージが伝わりにくい

言葉の定義の食い違いが最悪の結果を招いてしまうことがあります。

年代によっては髪を明るくすることを「赤くする」と言っていることもあり、イメージを共有するのにすり合わせが必要。

食い違いをなくすためには「赤くすると言う事は髪の毛を明るくするのか、赤い色で染めるのか、どっちでしょう?」

と聞いてあげる必要があります。美容師は気をつけてカウンセリングをしましょう。

人によって違いますが、ご年配の方は明るくすることを「赤く」するといい、年代が若い人は明るくすることを「明るく」という傾向があります。

美容院でのうまく伝わらない原因は、頭の中の映像を言葉にできていない時です。

長く通うことで自分の髪をおまかせにできる

でも頭の中の映像を言葉にできる人ってなかなかいません。

それができたら苦労なんてしませんよね。(笑)

今回は長く来て頂いている常連のお客様だったので理解いただけました。

長く来ていただけているとイメージが言葉にできなくても言いたいことはなんとなくわかります。

今回の場合だとお客様は髪を痛めたくないので少しづつ髪を綺麗なベージュにしていきたいとのこと。

でも「黒染めはかなり前にしたから大丈夫、イメージ通りに明るくなる」と思っていたようです。

黒染めを明るくするのは大変

黒染め後のヘアカラーはブリーチなしでもベージュブラウンにはできますが、少し時間がかかります。

それに黒染めが入っているときは赤くなることもあるので、同じ日に二回カラーをすることもあります。

一回目は髪の毛を明るくする工程、二回目は赤味を消したり明るさをコントロールします。

今回はブリーチを使わずに黒染めを明るくしてみましたので、どんな感じになったのか?見ていきましょう。

事前の状態

お客様がお店に来た時は髪の毛が黒く、肌色にも合っていないような感じでした。

元々お肌が白いので、髪の毛を明るくすると肌色に近づいて、より一層透明感が出ます。髪の毛だけではなく、顔全体も透明感が出てくるんですね。

今回は白いお肌に馴染むようにカラーを調合して作っていきます。

この時大事なのは「髪色を妄想すること」です。

美容師はイメージを作るのが得意なので、思い切って妄想しましょう。(笑)

自分が思う好きな色に染めちゃうことでテンションも上がってきます。

テンションが上がってくるとより会話に弾みが出て、怖いものがなくなってきます。

そうです、マリオがスターをとったときのうなリズミカルな音楽がなり体全身が光輝き、一人ミラーボールのようになるのです。(笑)

こう言ったことを妄想するだけで自分のテンションが上がってきます。

テンションや波長が上がることでおなじようなお客様がたくさん集まってきます。美容師にとって大切なのはテンションを上げて、波長の同じお客様を集めることなのです!
(なんの話やねん!)

話はかなり脱線事故を起こしてしまいましたが、事前の状態をまずは解説していきます。

毛先が明るくて根元の方は黒くなっています。

お客様はアイロンをされるので毛先が痛み、中の色素が抜けています。

髪の毛は細くて量があり、やわらかい髪です。

毛先まで指を通してみると少し引っかかり、引っ張られて痛そうな感じ。

髪の毛って束で引っ張られると痛くないんですが、1本とか少ない量を引っ張ると皮膚の痛点を刺激してしまうので痛く感じます。

ちなみに髪の毛を束で引っ張ると1トンもの重量を引くことができるそうです。

ここでの問題は髪の毛の状態は毛先が明るいだけで、どこから黒染めが入っているかわかりません。

当てずっぽうで染めると根元が明るくなり、毛先が暗くなって悲惨な結果になってしまいます。

黒染めを明るくしたい人は、髪の毛2〜3本をブリーチしてみて、どこから黒染めが残っているかテストするやり方がおすすめ。

この方法なら初めて担当するお客様もどんな状態になっているのかわかるので安心です。

それでは明るく染めてみた状態をみてみましょう!

どのくらい明るくなるのか?

今回は明るすぎず暗すぎずちょうど良い感じの色にしてみました。

明るさは日本ヘアカラー協会が出しているカラースケールという基準を使います。

その基準の中で言う7番くらいを目指して染めてみました。

https://www.jhca.ne.jp/より引用

この中では7番が一番自然に見える色です。

肌色にも合って染めているのがわかるくらいだったら8番がよさそうですが、今回は会社に行ってもあまり注目を浴びない程度を意識してみました。

カラースケールを見ても全体の印象がわからないのでどんな色になるのか心配ですよね。

そんな時はヘアスタイルの写真をみて決めるといいと思います。

それでは実際に染めた写真を見てみましょう。

これが7番くらいの色で染めた全体の印象です。

このように雰囲気も変わって肌色にもマッチしてるように見えます。

本当は二回カラーをするはずでしたが、途中で色をみると染まってくれていたので今回は1回で終了しました。

ですがよくよくみると少しだけ中間には黒が少し残っていました。

ブリーチでとることもできますが、お客様はブリーチをしたくないのと、痛めたくないということなので、今回はしませんでした。

次に染めるときには少し明るくなり、黒染めしたところも徐々に色が抜けてくることが予想されます。

次回は色味を入れて調節しベージュっぽくして行こうかなと思います。次に染める時が楽しみですね!

ビフォアーとアフターを比べてみました。

左が染める前右が染めた後です

ビフォアーの状態は全体的に黒く、毛先だけ少し明るくなっているように見えます。

これはダメージで色が抜けて明るくなってきたのと、赤く色落ちしてきています。

毛先の方は違う色を入れて赤味を抜いていきたいところですね。

根元の明るくしたところは自然なブラウンですでにベージュっぽさが出ています。

ですが毛先は赤味があるので少し硬く見えます。

これは時間が立って色が抜けてくるのを待ちましょう。

次の予約のタイミング

根元の髪が伸びて黒いところが目立ってくるのがだいたい2ヶ月くらい。

ちょうどそのくらいに次の予約を入れておくのがいいでしょう。

2ヶ月後くらいは「あぁなんだか根元が黒くなってプリンのようだわぁ」なんて感じる時期です。

予約を入れておくと電話をかけなくてすみますので楽ですね。

それでは次に美容院でヘアカラーをブリーチなしで明るくするときの頼み方を学んでおきましょう。

髪色を注文するときの頼み方はなんて言ったらいい?

黒染め後ブリーチなしでお願いするときの頼み方は「ブリーチなしで髪の毛を明るくしたい」とはっきり言うだけでいいでしょう。

会社の基準にも違反しないようにちょうど良い色味にしたい時、最適な言葉が出てこない。

そんな時はカラースケールの存在を思い出してください。

カラースケールがあったら「ヘアカラー協会の7番くらいのベージュにしたい」というといいかもしれません。

急に言うと、「この人はヘアカラー協会の回し者かな?」などと思われてしまいます。(そんなことはない)

そう思われないためにワンクッションいれる言葉として「ネットでみたんだけど」とか、単に7番で!と伝えるとよいかもしれませんね。

ブリーチなしでできない時もあるので、初めていくお店ではどのくらい明るくなるかテストしてもらうのも一つの手段です。

テストしてできそうだったらやる。時間はかかるけども明るくしたい時は毛先だけを少し明るくなるように染めたりすることもできます。

ブリーチをしても髪が痛まないようにすることもできるので、そこは美容師と相談してみるといいのかもしれません。

まとめ

今回は黒染め後のヘアカラーをブリーチなしで明るくする方法と美容院での頼み方を紹介してみました。

黒染め後のヘアカラーを明るくするときは、かなり技術が必要になってきますので、黒くするときも明るくする時も同じ美容室でやるといいと思います。

黒染めは何もしなくてもずっと残ってしまいますし、抜くのも大変。

黒染めとブリーチを繰り返すと髪の毛が痛みすぎて最終的にはぶちぶちと切れてしまい、髪を伸ばしたくても伸ばせなくなってしまいます。

黒染めは思った以上に厄介な存在なので、黒染めする時は長期間かかることを頭の片隅に入れておいた方がいいでしょう。まとめてみると

  • 黒染め後のヘアカラーをブリーチなしではできるが髪の状態よって違う
  • 黒染めをブリーチなしで明るくする時の美容院での頼み方
    • 明るくできるかどうか相談する
    • 明るくなるか分からないようであればテストしてもらう
    • 黒染めを明るくするのが得意な美容師を探すのも一つの手

美容室で髪の毛を明るくする時は成功する難易度が高く、失敗することもあります。

基本的には美容室で治してくれるので、失敗したとしても諦めずに通うことが必要です。

黒髪を卒業して髪が明るくなって気分も明るくなっちゃいましょう!

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この記事を書いた人

美容師歴18年札幌市内8店舗を経験。2021年5月から独立し自身の店「リトルストーン」を出店。美容師の悩みや仕事術、接客や商品に対してブログで紹介しています。

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