年上で部下のスタッフがタメ口で偉そうにしていると仕事しろ!とイライラとしてきますよね。
自分は頑張って役職についたけど頑張って突き進んだ先には年上の上司という存在が待ち受けています。
私は1回りも2回りも上の部下が沢山いるなかで体験して
どのように対処してきたのかを紹介していきます。
- 年上だけれど部下の社員がタメ口で困っている
- 年上の部下が偉そうにして言うことを聞かない
このような時の対処方法や年上の部下の心理状況について解説していきます。
年上の部下が厄介な理由
今まで年上だった人がいつしか自分の部下になるのはよくあること。
日頃の努力が認められたあなたは会社の即戦力として上に立つべきで、天命とも言えるでしょう。
年上だった上司がいつしか自分の部下になる…。やりづらくてしょうがないですよね!
いままでの仕事を教えてくれた上司が仕事の上では部下になるので、年上だけれども指示出しにくい。
なんだかやりにくいなと萎縮してしまうのが厄介な理由と言えるでしょう。
それに年上だけれども今までと同じように接してきてタメ口で偉そうにしていても、仕事の上では上司だから!といきなりこちらの態度を変えるというのも関係を悪化させそう。(笑)
タメ口で接してきたときにどう対処すれば良いのかがわからないのでモヤモヤしてしまうのです。
これはこちらの対応の引き出しを増やすことで解決の糸口を見つけましょう。後ほど詳しく説明しますね。
それに今まで役職を持っていた上司が降りることでやる気を無くしてしまうこともあるようです。
役職を降りてからは自分なんか…といじけてしまうのかもしれませんね。
年上部下の心理
年上部下はただ単に偉そうにしてるのは表面的な感情で、その裏にはどのような心理が隠されているのでしょうか。
ここで年上部下なにを考えているのかまとめておきましょう。
毎日が暇
今まで何年も役職を経験してきて忙しい毎日を過ごしてきた年上の部下は、突然やることがめっきり減ってしまいます。
そうなると毎日仕事の時間が暇だと思ってしまいます。
いままではいくつも仕事をかけ持ってバリバリと仕事をやっていたのに上司が一人分以下の仕事しか与えてくれない…と感じてしまっている。
それに遠慮されて仕事を振られていないと感じているでしょう。
誰でも遠慮されると「もっと仕事やらせろよ!」となる場合もありそうです。
やる気のない社員は別ですがバリバリ仕事をしていた年上の部下は時間を持て余しているはずです。
仕事がなく時間があまりペースが乱れる
人間は毎日のルーティンや習慣をもとに毎日を送っています。
そのルーティンや習慣が突如崩れると今までのペースが乱れ、本人もどうして良いのかわからなくなります。
ペースが乱れることにより、時間の使い方がわからなくなってしまうこともあるようです。
社内の情報が回ってこない
役職についていると他の店のいろいろな情報が耳に入ってきますよね。ですが役職を降りたら社内の情報が聞こえてこなくなります。
社内の情報を知らないと周りがどのような動きをしているのかわからなくなり、取り残されたような気になるのです。
「知らない=嫌い」と同じくらいの感情と言われていますので、「あんたには関係ない」と思って言わないと少しずつ不満がたまり離職になってしまう危険性もあるので要注意。
立場が変わったことが受け入れられない
年上の部下は今まで役職についていたり社内でもいろいろなことをやっていた可能性があります。
長年会社にいれば嫌でも社内のことが見えてきますよね。
役職についていない万年平社員だったとしても年下の部下だった後輩が上司になるのは受け入れられないこともあるでしょう。
形上は受け入れたような顔をしていても心の奥底では納得していないというのが実情でしょう。
アドバイスをしたいけど煙たがられたくない
年上の部下は経験も豊富なのでまだ経験の浅い上司の仕事ぶりを見ているとアドバイスをしたい気持ちになります。
でも煙たがられるだろうな…とか、老害とか言われるんだろうななどと思ってしまい,アドバイスを諦めてしまうこともあるようです。
では年上部下の心理がわかったところで年上部下の特徴について解説していきます。
年上部下の特徴
年上部下は腫れ物のような存在に感じてしまいますが、今まで多くの経験や実績を積み重ねているはずです。
部下とは言え人生の先輩ですから業務内容や過去のトラブルなども多く経験しています。
トラブルに対応でき上層部との人間関係もある
困った時には年上部下にアドバイスをもらえたりするのです。しかも役職を経験している人であれば上層部との人間関係もあります。
上層部に話を通す力を持っていることも少なくありませんので、力を借りるというのも一つの手でしょう。
体力、気力共に余っている
管理職として第一線に立っていたので体力、気力共にまだまだ有り余っている可能性があります。
役職についていた頃よりも今は余裕で仕事をしていたり、もしかしたら出来なさそうに見せていることも。
出し惜しみしていたりもしますので、話を一度聞いてみてから対応するのもありでしょう。
会社から見放されたと思っている
「俺なんて会社から見放された人間だから…」といじけている場合も少なくありません。
役職を降りると、認められていないと感じてしまい、まだまだ仕事をしたいと本心では思っているの場合もあるのです。
では実際に年上部下をどうやって動かすのかについて解説していきます。
年上部下の動かし方
職場にいると自分より良い意見を言ってマウントを取ってくる年上部下もいるようですが、逆に良い意見を持っている部下とも言えます。
年上部下を放置しておくのは勿体ないので、上手に手伝ってもらい業績アップや自分自身のストレスを軽減していきましょう。
人生の先輩として対応する
部下と言っても年上ですから、人生の先輩として対応するのが好ましいです。
誰しも後輩にタメ口を聞かれるのはあまり良い気分にはならないでしょう。
仲良くしたいと思っていても、職場では言いにくいことを言わなければならない時もあるでしょうし、ある程度の距離感は必要です。
距離が近すぎても言いにくいですし、遠すぎても聞いてもらえないのが本音のところ。
対応策としては人生の先輩だと思って敬語で接するのが良いかと思います。
業務指示の仕方
業務内で指示をお願いするときは「〇〇さん、〇〇をお願いします。」と、具体的にお願いしたり、「〇〇さん、〇〇の対応をいつまでにお願いします」と具体的に敬意を持って対応しましょう。
このような業務内でのやりとりは社会人として通常のことですから、このような指示に対して「自分はやりたくない」などという場合は論外です。
仕事は仕事、プライベートはプライベートと分けるようにお願いしましょう。
それともし仕事のやる理由が理解できていないようであれば、その理由を説明してお願いしましょう。
会社に理念がある場合はそれをもとに指示を出しているということを伝えればOKです。
出番を作る
業務の知識と経験はその部署で一番持っているはずなので新規業務や過去にトラブルが多かった業務について先輩としてアドバイスをもらえる出番をあえて作るのも良いです。
お店でこれから何かをしようと考えているときに一緒に考えてくれませんか?こんなアイディアがあるんですがどうでしょうか?
など年上部下の出番を作りましょう。
私は会社でのイベントなどは先輩から引き継ぎ、司会をしたこともありました。
でも先輩から引き継いだはずなのに先輩が出てきてしまった…ということもあります。(笑)
話はそれましたが、管理職は業務の遂行とサポート、リスク対応を行いますが時間と手間がかかります。
そこで先輩である年上部下から知恵を拝借して時間や手間を短縮してしまいましょう。
きちんと注意する
先輩であっても自分の部下なのでルール違反についてはきちんと注意をしましょう。
ここで注意をせずに黙認するとその後もルール違反を続けられて組織内のモラルが下がります。
細かいところではロッカーを2人分使うとか、会社の所有物を自分の物のように所持したりです。
些細なことかもしれませんが、周りのスタッフは見ています。
「あの人だけずるい!」なんてことにならないよう
上司としていうべきことはしっかりと伝えて組織を正しい状態に保つように心がけましょう。
タメ口、偉そうは多少目をつぶる
年上部下は先輩なのでなあなあな雰囲気で接してくることも多々あります。その程度は目をつむりましょう。
プライベートで釣りの話をされたり、ゴルフ場での出来事を話しているときにタメ口で話してくるくらいであれば特に問題ないでしょう。
ですが公の場でタメ口やなあなあな態度をとるようであれば注意することは大切です。
注意するときは皆の前で吊し上げるようにするのではなく、直接本人に語りかけるようにしましょう。
吊し上げは後から言うことを聞かなくなったり、揚げ足をとられたりで注意が必要です。
年上部下=厄介な人と思うかもしれませんが
年上部下=知識経験があり、活用すべき社員としてみるとあなたのアドバイザー、サポーターとして頼もしい存在になるのは間違いありません。
適度な敬語は円滑なコミュニケーションを促進する
今まで年上部下のことばかりを話してきましたが自分が逆の立場であればどうでしょうか。
部下とのコミュニケーションはそこまで敬語を使わない方も多いかもしれませんが、近い立場ですがあえて敬語を使うことでその場の空気感がグッと引き締まります。
緊張感を持って仕事をしたい時やここぞという場合などは上司であるあなたも敬語をつかって指導すると適度な距離感を保つことができて仕事も円滑に進むはずです。
年功序列を優先していない会社であればあなたの上司が年下になる可能性も大いにあるのです。
そもそもなぜ年上部下が増えるのか?
年功序列制度とは働いている年数や年齢を重ねるに従って役職や給料を上昇させる制度です。
逆に成果主義とは昇進や昇給を実力や仕事の成果や成績によって決定する制度。
年上上司と年上部下が増えている背景としてバブル崩壊後のデフレや少子高齢化による年功序列制度の崩壊です。
人事制度の変化以外にも転職などの中途採用者の増加や定年後の再雇用制度の導入、雇用形態の変化などの影響も年上部下を生み出している理由の一つになります。
では最後に人の動かし方について書かれている本を紹介していきます。
おすすめの本
こちらの本では年上の部下だけではなく人の動かし方についてまとめられた昔からある本になります。
私も読んでみましたが、確かにそうだよな〜と思うことがたくさんありました。
リンカーンのような偉人でも人間関係で悩むことがあったんだ…と歴史上の人物から人とのコミュニケーションの大切さについて学ぶことができます。
人間関係で悩んでいるときは一読をお勧めいたします。
それと最近読んだ本ではこちらもおすすめ
こちらは海外の僧侶の方が教えてくれる人との関わりについて自分と向き合うということが書かれている本です。
数ページ読むだけでもかなりためになる人生のバイブルになりそうな本でした。
一読して人間関係をよくする術の先に何があるのかを見ておくのも良いと思います。
まとめ
今回は年上部下が偉そうにタメ口で話してくるときの対処方法について解説してきました。
長くなりましたが年上部下は会社でも磨けば光る存在、こちらの対応次第では有力なサポーター、アドバイザーになるでしょう。
まとめてみると年上の部下が偉そうにタメ口で接してきたときの対処方法は
- 少しなら目をつむる
- 公の場では敬語にしてもらう
- 仕事とプライベートの区別をする
ということになりそうです。
毎日仕事に行くのが楽しくてたまらない!という状況を作り出すのは自分自身です。
周りの環境に左右されず、どんな時もどんな場所でもうまくやることができる。
そんな一生物のスキルを磨いてみてはどうでしょうか。