ブリーチした髪をずっと放置するとどれくらい傷む?検証してみた!

  • URLをコピーしました!

髪の毛を金髪に染める時に使うブリーチ剤、漂白剤でも使われているものですが一般的にも売られていてとても安価で購入できる劇薬です。

今回はこのような美容師でも扱いが難しい薬剤を使い、一日中ずっと放置してみるとどれくらい傷むのか?髪が傷んで限界を迎えるまで使って実験をしてみたいと思います。美容室でトリートメントをする事がなぜ良いのか?ブリーチをした時の手触りをどうやって良くしていくのかも気になるところです。

髪が溶けるとどんな感じになるのか?髪が傷むって具体的にどうなるのか?検証していきたいと思います。

目次

ブリーチした髪はどれくらい傷むのか?

ブリーチって聞くとなんとなく洗濯物の漂白剤を思い浮かべてしまいますが、中に入っている薬剤は一緒ですね。注意書きにもありますが、間違って飲んでしまわないようにしましょう。それに水と一緒にすると発熱して沸騰してしまうこともあります。そうなるとプラスチックを溶かしてしまうぐらいの熱さがあるので、気をつけましょうね。

今回一番知りたいのは美容室やドラッグストアー、それにコンビニでも売っているブリーチが髪にどのような影響を与えるのか?ということですよね。

ブリーチは髪のメラニンを破壊して髪の色を変えてしまう劇薬なんですね。髪を明るくしたいなぁと想った時に、ブリーチをいきなり髪に使うのはオススメしません。髪を明るくする方法はブリーチ以外にもあります。

髪を明るくしたい時はブリーチ、それに普通のカラー剤でも明るくする事ができます。透明感のあるヘアカラーにしたい時は、時間をかけて何回も染めていくとブリーチをせずに綺麗な色にすることもできます。

イメージチェンジをしたいと思い、明るくしてブリーチを何回も使用していると傷んでボロボロの状態になってきます。でもどうしても美容室にいくお金がない!でも染めたい!という時もあると思います。

それで市販のブリーチを使い、ムラに染まってしまい、結局美容室に行ってしまうのであれば美容室で染めた方が結局は節約になりそうですね。でも今回は自分で染めた時、髪は長時間放置するとどうなるのか?白くしたいと思ってブリーチをずっと放置するとどれくらい傷むのか?を知っておくととても参考になると思います。

今回は毛束を2つ用意して髪をブリーチにひたして染めていきたいと思います。2種類のブリーチ剤の特徴を説明すると

  1. 一般的に売られているブリーチ剤
  2. 最近出てきたトリートメント効果のあるブリーチ剤

一般的に売られているブリーチはトリートメント効果はありませんが、髪を明るくする力はとても強い、それに傷みも出るのでかなりボロボロになります。一回でどのくらい色が抜けるのかということも見ていきましょう。

2番目のブリーチ剤は、傷んでしまう要因をできるだけ少なくしてくれるトリートメントが入っています。トリートメントが配合されていると髪が切れたり枝毛になったりすることを防いでくれます。

トリートメントと言っても特殊なものなので、普通のトリートメントを混ぜても効果はありません。

今回はその特殊なトリートメントもどのくらいの効果を発揮するのか?を実験していきたいと思います。

一回目

2種類のブリーチを使います、右が通常のブリーチ左がトリートメント配合のブリーチです。

今回使うのはこちらの2種類のブリーチで、二つとも美容室ではポピュラーに使われています。いつも使うのは右のパウダーブリーチなのですが、今回は左のトリートメント配合のものが手に入ったので比べてみることにします。

髪の毛を染める前はどんな感じに傷むのか、どんな結果が待っているのかとてもワクワクしますね!それでは染めていない黒い毛束を二つ用意して染めてみることにしましょう。以下の写真のように並べて染めてみることにします。

最初は黒くて傷んでいない髪を使います

髪の毛束は黒髪で健康な状態なので染めると多分オレンジ色になるような気がします。黒髪からいきなりブリーチをすると赤色の色素が残ってしまうのです。そんな時、美容室では赤味を消すためにブルー系の色を後から足して染めたりします。

なんてことない髪の毛の束なのですが、今回はメーカーさんに協力していただき、毛束をもらう事ができました。これは美容室やメーカーでの講習会などで使う事があります。ヘアカラーの色を変えて染めて比べたりするのに使います。

このように髪を広げていつもお客様に染めているような状態にします。こうするととても綺麗に染まってくれます。

一回目はこのようにして髪を平らにし、全体に薬剤が染み込むように髪を薬剤につけ、通常のサロンワークと同じような状態にしていきます。毛束を触ってみると、髪が少し太く染まりにくいような気がしたので、ブリーチも少し強くして作ってみました。

ブリーチを少し強くして作ることによって髪の色の抜け加減を調整したりします。いつもお店の中でも強くしたり、弱くしたりして染めていきます。そうすることで髪の明るさを調節したりします。

それでは30分ほど放置しておきましたので見て見ましょう。

髪に書いてるオルディーブは商品名です。少しオレンジ色に染まっていますね

一回目はかなり赤味が残ってしまい、オレンジ色になります。赤味が残るとオレンジ色になるので透明感が出ず硬い印象の色になります。この後に綺麗な色を入れるときはグレー系の色を入れたりする事で綺麗な灰色の髪色を作る事ができます。

これとトリートメント配合のブリーチを見て見ましょう。結果は以下のような感じになりました。

シュワルツコフは商品名です。こちらもトリートメントの入っていないオルディーブと比べると同じような明るさになっています。

こちらも同じような感じの色になりましたね。傷みはトリートメントが入っていないものと比べてもあまり変わらないような感じがします。手触りもあまり変わりませんでした。

これではあまり実験の効果が見られなく、傷んだ状態が見られないのでもう一回染めていきます。

二回目

二回目染めた毛束は以下のように少し明るくなるだけでした。ここでわかることはブリーチで何回も染めても白にはならないということですね。

二回目は少し明るくなっただけでした

う〜んここまでやってもあまり傷まないですね‥。いつも髪を傷ませないように仕事をしているので手加減が出てしまったのでしょうか。これでは時間とブリーチが消費されてしまうだけでなかなか髪が傷んでくれません。

ここで今まで30分ごとに染めていたものを12時間ほど放置時間を置くことにしました。さすがにそこまで置くと髪も傷んでくれるだろうと思い、試しに置いてみます。その結果衝撃的な状態になったのです。

結果

結果は見ての通り、ブリーチで12時間ずっと放置した毛束はどれくらい傷んだかというと以下の写真のようになりました。触るとポロポロと髪が切れてきます。それに髪が少し膨らんだようになり、トロトロな質感になったのです。

手の平にも髪が切れて糸のようになっています

色は綺麗なクリームイエローになり、透明な感じが出てきました。触ってみると繊維状のものが残っていますが、「溶けた」という感じより、柔らかくなり、ほぐれやすくなったと言った方がいいかもしれません。

「溶けた」というと液状のものを想像してしまいますが、そこまでではないです。とても髪とは思えないような感じの質感になってしまっています。

この状態になると乾かしているうちに切れて短くなってしまいます。その状態がこちらになります。

髪が切れてしまい、相当少なくなってしまっています。

乾かしていると髪が切れてしまい、髪の毛が短くなってしまいます。ここまでくると髪はもう元には戻りませんし、トリートメントをしても意味がありません。

切った方が手触りもよくなりますし、枝毛にもならなくて済みます。髪はとても繊細なのでブリーチを繰り返すとかなり傷んでしまい、切れてしまいます。今回のように長時間放置すると髪が短くなってしまいますのでやめた方がいいでしょう。

それではトリートメント配合のブリーチ剤を見て見ましょう。こちらは一体どうなったかというと意外な結果になりました。

12時間放置してもあまり髪の毛は切れませんでした

普通のブリーチと比べるとかなり傷みが少ないのがわかります。これで12時間放置したブリーチです。トリートメントが配合されただけでこんなに違うとは思っていませんでした。

両方を写真で比べてみると一目瞭然ですね。

並べるとかなり違います

右側のトリートメントが入っているブリーチは全然ちぎれたり量が少なくなったりしません。色も明るくなり、この後まだもう一回くらい染められそうな感じになっています。

対して左の髪の毛はボロボロのスカスカになってしまいました。ブリーチをくり返すとこのようにボロボロになってしまいます。白にしたいなと思ってもあまり綺麗にはならないんですね。

金髪で巻き髪を綺麗にしている人はアイロンで綺麗に巻いている事が多いです。なので金髪でパーマをかけると髪が左の状態のようになってしまいます。パーマやカラーを美容室でする時は今の髪の状態を美容師にしっかり見てもらいましょう。

ここまで違うと普通のブリーチをする事が怖くなってしまいそうですね。ダメージを軽減しながら髪を明るくする事ができるのならトリートメントの配合されたブリーチはかなり傷むのを抑えてくれると思います。

これは健康な髪の毛束で実験していますので、通常のヘアカラーをしている髪に使うとかなり傷んでしまいます。髪を明るくしたいときは元々の髪の状態をちゃんとチェックしないとなりません。
髪は繊細なので使う条件によって結果が変わってきます。ストレートをかけている髪ならもっと傷みますし、切れてくるのも早い段階で出てくるでしょう。毛髪を診断するのはちゃんと知識がある美容師にお願いするのが良さそうですね。

まとめ

今回はブリーチを髪につけてずっと放置するとどれくらい傷むのか?検証してみました。髪は繊細なのでブリーチをするときなど、以前に何かしら薬剤をつけた履歴があるのならダメージ具合をしっかり把握しないといけません。

ちなみにストレートパーマとブリーチはかなり相性が悪いので、ストレートパーマを使う時はできるだけブリーチをしない方がいいかもしれません。写真でもわかるように髪はブチブチと切れてしまいます。

まとめてみると

  • ブリーチはトリートメントが入っていた方が傷みにくい
  • 傷んでしまうと取り返しがつかず、切れてしまう
  • 切れてしまうと元には戻らないので気をつけましょう。

ブリーチは危険な薬剤ですが、上手に使うとヘアカラーを綺麗に見せてくれるアイテムになります。髪を明るくしたいときや、ブリーチでイメージチェンジをしたい時などは美容室で相談してみるといいと思います。

髪を染めるときは参考にして見てくださいね。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

美容師歴18年札幌市内8店舗を経験。2021年5月から独立し自身の店「リトルストーン」を出店。美容師の悩みや仕事術、接客や商品に対してブログで紹介しています。

目次